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君島崇の安曇野有明ML

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2004年12月

セネガルからごあいさつ


 大変ご無沙汰しております。お変わりありませんか。セネガルからご挨拶を申し上げます。

 1年間ぶりのご連絡となってしまったことをお詫び申し上げつつ、昨年を振り返ってみたいと思います。

 地元安曇野では、自分の田畑とは別に、仲間と一緒にモチ米栽培をし、田植え(手植え)、草取り(田押し車)、畔豆栽培、手刈り収穫、稲架掛け乾燥、足踏み脱穀機による脱穀、しめ縄作り、餅つきなどの体験イベントを行いました。農村の古き良き習慣を伝えていこうという試みです。指導していただいたのは地元でコメ作りをされている73歳の古老ですが、今も現役で、一人で5町歩の水田でコメ作りをしています。今年は酒米を作り、日本酒を飲もうかと話をしています。

 自分で作っている作物はまぁまぁのできでした。ただ、台風が頻繁の上陸して雨が多かったせいで、収穫期を迎えた水田の水が引かず、機械が入れられずに手刈りによる収穫を余儀なくされ、刈り取りに延べ1ヶ月を費やしたのには参りました。その分、コメの味は格別でしたが。

 次に仕事の話を少し。私は2003年暮れに、今後しばらくはアフリカの農業・農村開発に関わろうと決心しました。アフリカはまだまだ食料が足りず、輸入を続けています。農業の専門を生かし、彼らの基本食糧の生産増加、自給達成に少しでも貢献したいと考えてのことです。そして2004年はそれに沿った営業をした結果、アフリカに4回(ケニア1回、ガーナ2回、セネガル1回)出張することができました。ケニア及びガーナへの出張はいずれも短期間でしたが、多くを学ぶことができました。特にガーナでは今年4年目となる継続調査に参加し、施肥技術の改善を通じて農民がトウモロコシの大幅な増収と増益を実現し、導入した製粉・籾摺り機の農民による運営管理が軌道に乗り始めたことが確認できたことは収穫でした。

 今回のセネガルは今年最後の出張で、12月1日に日本を発ちました。この国の稲作再編をテーマとした2年がかりの調査に参加しています。セネガルは年間一人あたり80kg近くのコメを消費しているのですが、消費に占める国産米の割合が20%程度しかありません。潜在的な生産力はあるのですが、国産米の人気が低く、売れないために生産も伸びないという悪循環となっているようです。コメの生産増加は食糧安全保障の観点からも重要視されており、国家の政策課題にもあげられています。なぜ売れないのか、どのようにすれば売れるようになるのか、そのために何をすべきなのか、を整理して、政府に提言することが今回の仕事の目的です。

 アフリカとの関わりについてもう一つ。昨年7月、国内においてアフリカの開発を真に民衆志向のものにしたいという思いの人々が集まり、TICAD市民社会フォーラム(TCSF)というものが結成されました。アフリカの人たちとの協働によるさまざまな活動を通じて、日本政府に対して政策提言をしていくことが目的です。JICAやJBIC等公的機関の現役職員、研究者、コンサル、一般市民等が参加する新しい団体で、2008年までの期間限定の活動をしていきます。私はこの団体の理事の一人に選出され、こちらにも積極的に関わっていきたいと考えております。

 12年ぶりの海外での正月ですが、こちらは日本と違い、12月31日まで仕事があり、正月は1日が祝日となるだけですし、もちろん飾り物などもありませんから、年末という実感がありません。やはり正月は日本でのんびり過ごすのに限るなぁと、感じています。今は、昨年が無事に過ぎてほっとした気持ちと共に、今年は大丈夫だろうかという不安な気持ちが交錯している状態です。世界中の人々を震撼させた、先日のインドネシアスマトラ島沖の大地震は例外的に大きなものでしたが、昨年はこれ以外にも国内外で大雨、台風、猛暑、地震と多くの自然災害により、大きな被害が出ました。戦争といった人間が引き起こす災害は、人間の努力で軽減することが可能でしょうが、自然災害は何時、どのような規模で起きるか予想できません。昨年は自然の力の前に如何に人間が無力なのか、改めて見せつけられた年でした。今年は少しでも自然災害による犠牲が少なくなるよう、祈らずにはいられません。

 世界中の人々が平和で元気に過ごすことができる世の中が来ることを願いながら、今年も内外で精一杯活動したいと考えております。どうぞよろしくお願い致します。

 皆さまのご健康とご活躍を祈念いたします。

セネガルの地方都市サンルイにて
君島 崇

参考ウェブサイト:TICAD (Tokyo International Conference for African Development)市民社会フォーラム


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