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2000年 5月

途上国開発(「コンサルタント有望市場101」) ― 成功する開発コンサルタントとは
(『ベンチャークラブ』2000年5月号より抜粋)


 「割にあわない仕事ですよ。海外生活が長くしんどい、報酬は低い、家庭問題も起こりがち」と冗談めかして言うのは開発コンサルタント、レックス・インターナショナル社長の橋本強司氏だ。一年のうち8カ月は海外で、この仕事を始めて以来、5カ月以上続けて日本にいたことはないという。開発途上国のための仕事をしたいという使命感がなければ、とても務まらない。

フィリピン ダバオ地域総合開発計画調査中間報告説明会にて ― 橋本(向かって左)、ダバオ・デル・ノルテ州知事デ・ロサリオ氏、第 XI 管区地域開発評議会議長アヤラ氏

 日本は海外援助協力を国際貢献の柱に置いている。それを裏づけるかのように、政府開発援助、いわゆるODA予算は1兆円と莫大だ。商社、ゼネコンを含めれば、開発コンサルと称する事業所は1,000はあるだろう。かつてはダムや灌漑施設など、インフラに集中していると批判された日本の援助も、ソフト、人中心の援助へと変わっている。

 だからこそ専門のコンサルタントが必要不可欠だ。意欲があれば、日本のODAの仕事だけでなく、国際機関にも活躍の場はある。コンサルとしての技術力、価格競争力があれば、市場性については心配要らない。ただし資質が問題だ。

 「コンサルの内容が多様化しており、計画立案、マネジメント能力が大切」だと橋本氏は語る。エンジニアリングでは強い日本だが、プロジェクト構想、優先順位をつけていくことや、評価システムを確立させる、といった点に関しては、おしなべて評価が低いのだ。加えて、エンジニアリングだけでなく、経済、行政と、知っておかねばならないことも数多い。市場はきわめて有望だが、一人前になるのは難しいといえよう。

 20カ月に及ぶ長期プロジェクトの場合には、現状分析に5、6カ月はあてるという息の長い仕事だ。さまざまな意味で醍醐味が味わえるこの職業を、橋本氏は若い人にもっと知ってもらいたいと願っている。


東洋経済新報社ホームページ: http://www.toyokeizai.co.jp/index.html

『ベンチャークラブ』ホームページ: http://www.toyokeizai.co.jp/mag/vc/index.html


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